「Gran Premio d’Italia(イタリアグランプリ)」はイタリアで年1回開催されるF1の世界選手権です。同名のオートバイレースもあるため冒頭に「F1(Formula 1)」と付けて記載したり呼ぶ場合もあります。世界各地で開催されるF1選手権の中でも、世界中から関心を集めているのがイタリアグランプリの「Gran Premio d’Italia」です。この大会は1950年以降欠かさず行われており、ファンを惹きつける魅力のひとつです。このような歴史ある大会は、世界中でもイギリスとイタリアだけなのです。世界選手権のシーズン終盤にもあたる大会のため、開催終了後に次シーズンの重大発表が行われることも多いため、ファンにとって目が離せないポイントとなっております。
見どころ豊富!スピードが出やすいイタリアモンツァサーキット
グランプリ大会は毎年ロンバルディア州モンツァの「Autodromo Nazionale di Monza(アウトドローモ・ナツィオナーレ・モンツァ)」で開催され、モンツァ駅から車なら20分ほどで行ける、広大なモンツァ公園の中にあります。およそ700ヘクタールの広い公園の中には1週5.793キロのコースが設置されており、こちらを53週周って、勝敗を争います。モンツァサーキットはストレートが長くスピードが出やすいため、平均速度が高いので超高速サーキットと言われています。毎年9月上旬から中旬の間に開催されています。原則として金曜日にフリー走行、土曜日に予選、日曜日に決勝が行われます。決勝が始まる少し前に、イタリア空軍の曲技飛行隊による、大空に飛行機雲で国旗を描くイベントショーがあり、これも見逃せません。
フェラーリはじめ、イタリア・世界各国の有名な車やドライバー
赤い跳ね馬フェラーリの聖地であるイタリアモンツァの独特な雰囲気は、熱狂的フェラーリファンによってつくられています。フェラーリ色の赤に身を包んだ「ティフォシ」がスタンドを赤で塗りつぶし、レース終了後には、コース内になだれ込むのです。ホームストレートが赤一色に彩られ迎える表彰式は見ていて圧巻です。ティフォシはモンツァを”La Pista Magica(ラ・ピスタ・マジカ)=魔法のトラック”と呼び、親しんでいます。イタリアモンツァでのグランプリが終了すると、アジアラウンドが開始するため、ヨーロッパがメイン舞台になったF1グランプリウィークの終了地点でもあります。各チームの本拠地はイギリス近郊が多いため、ヨーロッパラウンドの終了は頻繁なアップデート投入の終了と同義であり、シーズン中のマシン開発における大きな区切りとなるわけです。